以前勤めていた塾で、ドーピングと称して、事前にテスト問題の内容を授業をとり扱って、生徒に高得点をとらせることをしていた講師がいました。
私はそれでとった点数に何の意味があるのかと、そのやり方を批判していました。
テスト問題は何が出るかわからないものですよね。
事前にテスト範囲を教えるのは良いとしても、テスト内容を教えてしまうのはいかがなものかと思います。
しかも、そのテストは有料ですからね。
お金を払っているテストに対して、そのような取り組みをするのはどうかと思いました。
そういう考えから、私はテスト問題を事前に見ることすらしていません。
テスト問題を見てしまえば、授業に偏りが出てしまいますからね。
テスト対策というのは、何が出てくるか分からないのが原則なんです。
だからこそ、事前にテスト範囲のどこから出ても大丈夫なように、まんべんなく準備をしていかないといけないんです。
それを塾生のメリットだと言わんばかりに、事前にテスト内容を教えてしまうのは論外なんですよね。
これは定期テストなどの学校のテストでも同じです。
塾の講師が予想をして、生徒にそこだけを対策させる塾もあるとは思いますが、そんなの生徒をダメにするだけですからね。
よく定期テスト予想問題をオリジナルで作成して、その問題をひたすらやらせる塾なんかもありますが、それで点数をとっても生徒の実力にはならないでしょう。
勉強は先が遠いものなんです。
どれだけ勉強すればいいのか、それは生徒それぞれで異なるのが当たり前なんですよ。
そもそも受験がそういう風にできています。
高校入試ならテスト範囲は中学3年間のすべての範囲です。
中1~3の内容がまんべんなく均等に出されるようにできているんです。
であれば、それらすべてを復習する必要があるわけです。
もちろん、今までテスト毎にきちんと勉強してきた子は問題ないでしょう。
忘れたところだけを復習すればいいだけだと思います。
しかし、今までサボりにサボってきた生徒がすべての範囲を復習するのは厳しいでしょう。
冬期講習くらいから頑張り始めたところで、受験までに間に合うはずはないんです。
大学受験ならなおさらです。
部活を引退した夏から頑張り始める人が多いとは思いますが、高校3年間の内容を復習するのは骨が折れるでしょう。
うちの塾では、高校受験は中3の夏から、大学受験は高3の春からを最低限のボーダーとしています。
あくまで推奨の時期設定ではありますが、それだけの時間を確保しないと受験で成功するのは難しいんですよ。
もちろん、今までも勉強は継続していることが望ましいです。
どれだけ期間を確保しようと、今までの基礎学力がないなら、受験ではまず成功しないでしょう。
勉強はどうしても積み重ねが必要です。
毎日コツコツ頑張って、能力を上げていって、胸を張って志望校に合格しましょうね。
それでは、今日はこの辺で。