ここから目標設定がいかに大事かがわかる。

今回はとある二つの例を紹介します。

この二つは近年のうちの生徒のことです。

 

2人の男子生徒がいました。

この2人の能力はほぼいっしょです。

2人ともゲームをこよなく愛し、友達もたくさんいるような元気な子です。

 

ただ、一方は偏差値高めの優秀な高校を目指していて、もう一方は特に目標がありません。

そんな2人が今までは同じくらいの成績だったのですが、一年が過ぎると大きな差ができてきたのです。

 

目標を持っている子は学校内でも高順位をとり、目標を持っていない子は高順位ではあるものの伸び悩んでいました。

伸び悩んでいるというよりかは、現状で満足している感じですね。

向上心ってものがないんです。

 

一方で上を目指している子は勉強から妥協がなくなってきました。

分からないものを分からないままにはしないようになってきましたし、私の言うこともよく聞くのです。

結局、向上心がある彼は、どんどん成績をあげていったんですね。

 

一年前にはほとんど大差なかった子が今では大きな差ができてしまいました。

目標があるかないかで、ここまで大きな差が出てくるんですよね。

 

ちなみに、2人の勉強時間はそこまで変わらないと思います。

塾での取り組みもきちんとこなしていますし、テスト前はきちんと勉強していますからね。

ただ、それでも目標があるかないかで成長度合いが変わってしまうんですよね。

 

そして、もう一つの例です。

こちらは2人の女子生徒です。

 

1人はうちの塾に長く在籍しそれなりの学力を持っている子、そしてもう1人は塾を掛け持ちしてまでうちの塾に在籍していた子です。

どちらかというと前者の方が優秀で、後者の方が学力的には穴が多い子でした。

 

しかし、目標が全く異なっていたんです。

前者の子はそこそこ学力があるにも関わらず大きな希望はありませんでした。

だからこそ、そこそこ勉強してそれなりの成績をキープしてきたんですよね。

 

ただ、必要以上の勉強は行わず、学生生活を満喫していたんです。

大きな夢を持つことも自分には無理だと諦めていました。

まぁ、これは兄弟を見ていて現実を知ったからというのもあるんですけどね。

 

もう一方の子は大きな夢を持っていました。

その子の学力ではとうてい叶わないような夢を持っていたのです。

私にも何度も叱責されてもめげずに上を目指し続けていたんです。

 

そして、後者の子は見事に目標を達成するのです。

学力が足りないことは十分に理解した上で、諦めることだけはしなかったんですよね。

もう一日中、体調をおかしくしてまで勉強をするような子でした。

 

その努力が実ったときには、どれだけ高い目標でも諦めずに挑み続ければ達成できるのだと私も感心しました。

別に前者の子がダメということを言いたいわけではないのですが、早々に諦めてしまっては大きな夢は勝ち取ることができないのです。

 

二つの例から分かることは、目標設定の大事さです。

どれだけ勉強したとしても、目標がある子とない子では大きく成果が変わってきます。

自分の枠を超えてでもその夢を目指したいという熱い気持ちがあれば、同じ勉強をしていても成果は変わってくるのです。

 

では、どうやったら子どもは目標を持つようになるのか。

それは将来について親子で考え続けることしかありません。

 

親が目標を決めてはダメですよ。

自分で決めた目標でないと、成果は出てきませんから。

 

そうではなくて、あくまでも子どもが目標を決められるように促していくのです。

これは簡単なことではありません。

何がきっかけで子どもが目標を持つかわかりませんから、何度もめげずにチャレンジするしかないんです。

 

逆に子どもが目標を決めてしまえば成長は楽になりますよ。

成績が上がっていけば勉強へのモチベーションも上がっていくでしょうからね。

ぜひ、親子の会話を盛んにしてくださいね。

 

 

それでは、今日はこの辺で。