塾の力では、ずば抜けた人材は作れない。

私は社会に出てから、ずっと塾講師としてやってきました。

しかし、私が教えた子の中でずば抜けた成長を果たした子はあまり出てきていないのです。

 

私が一生懸命に指導すればするほど、生徒がどんどん小さくまとまってしまうのです。

不思議ですよね?

こちらが熱心に指導すればするほど、生徒は成長しないんですから。

 

それがなぜなのか、今までずっと考えてきました。

私の指導力は昔に比べて段違いに良くなっています。

これは自分でも分かっていることです。

 

しかし、それに比例して優秀な子が生まれると思いきや、そんなことはないのです。

指導側が良くなっても教わる側が良くならない・・・なんてことがあるのかと疑ってしまいました。

 

もちろん、それなりに優秀な子を以前より多く育てることはできていると思います。

ただ、爆発的に成長する子って私が育てた記憶がないんです。

 

それで、私は今までに「すごい!」と思った子は、どんな子だったのかを考えてみました。

すると、ある共通点が見つかったのです。

 

それは、自分の力でなんとかできる子ってことです。

塾はある意味サポートとして使い、自分は自分の思うとおりに勉強していく・・・

こういう子がやはり飛び抜けた成績をとっていたと思うのです。

 

私がそんな子たちを指導して鍛えた記憶がないというのは、その子たちにとって塾はそこまで重要な存在ではなかったからなんです。

 

塾に入らずとも自分で何とかできる!!

これが優秀な子を作るポイントだったんですね。

それがわかってから塾ができることは何なのかを考えていきました。

 

では、塾はどうしたらいいのか。

私の結論は、塾の干渉をできる限り辞めるというものでした。

できる限り塾は口出しをしないんです。

 

特に勉強方法に関しては口出しをせずに見守ることとしました。

もちろん、勉強はしてもらいますよ。

 

塾がやるのは徹底的な管理です。

勉強量が一定量になるように、こちらが調整していくんです。

テストできちんと覚えているかどうかを確認するんです。

 

しかし、その方法は生徒自身に任せます。

暗記方法も、勉強方法も生徒が自分で考えて行動していくんです。

 

するとそんな生徒たちの中から、勝手に勉強し始める子たちが出てきました。

そして、それが理にかなった勉強法なので、どんどん成果が出てくるんです。

私が手をかけなくても、勝手に成長し出す子が出てきたんですよね。

 

もちろん、中にはなかなか成長できずにくすぶっている子もいますけどね。

そういう子は仕方がないので、塾がアドバイスをしていきます。

何がいけないのかを指摘しつつ、その子にもう一度どうしたらいいのかを考えさせるんです。

 

そうして、少しずつ生徒全体の成績が上がっていくようになりました。

つまり、上記の私の推測は当たっていたということになります。

 

ただ、まだまだ私の理想とする生徒を育てられていません。

いつか私の度肝を抜くような子が育ったら面白いんですけどね。

 

塾はこれからも生徒を放任していくと思います。

もちろん、管理はしていきますよ。

ただ、それはアスリートの練習を管理しているコーチのようなものです。

 

練習の頻度、練習量など、効率的なスケジュールは組んでいこうと思います。

まぁ、練習メニューは自分で考えてもらいますけどね。

そこは自由に自分で考えてもらわないといけませんから。

 

とはいえ、理想は完全放任なんですけどね。

つまり、塾に頼らないで全部自分でやっていくのが理想なんですよ。

そうなると、塾はいらないってことになるので、私としても悩みどころなんですけどね。

 

生徒が爆発的に成長するためには、塾の想定を超えることをしないとダメです。

自分が必要だと思うことは全部やっていくくらいの気持ちがないといけません。

最終的には塾とは関係なしに自ら勉強していくことが大事なんだと思いますよ。

 

 

それでは、今日はこの辺で。