教えすぎは諸刃の剣です。

諸刃の剣とは、振り上げると自らを傷つける恐れがあることから、利益をもたらす可能性がある一方で、損失をもたらす可能性があることのたとえです。

 

教えるという行為も、そういうところがあるんですよね。

教えてあげることで、生徒は理解します。

理解すれば問題が解けるようになるわけで、そうすると点数が上がります。

 

これが利益なわけですね。

基本的に教えてもらうという行為は、こういった利益を生むものだと考えられています。

 

しかし、一方で、生徒の考える力を奪っている可能性もあるのです。

我々塾講師がわかりやすく教えれば教えるほど、生徒は考えなくなっていきます。

 

塾に依存することが多くなれば、下手をすると学校の授業を聞かなくなるといった事態にまでなりかねないのです。

そして、塾に依存することで、自学ができなくなっていきます。

 

中学までは塾に通っていても、高校は塾を辞めて自力で勉強していくと決める子は多いです。

しかし、前にいた塾に依存している子は、自分で考えて行動することができないのです。

 

そうなると、高校での成績はどんどん下がっていってしまいます。

何せ自分で考えて勉強してこなかったのですから、高校の勉強についていけるわけもないんです。

 

こういうジレンマが教えるという行為にはあるのです。

良かれと思って教えすぎてしまうと、子どもはどんどん弱ってしまうんです。

 

だからこそ、塾は教えることを抑えないといけないのです。

最近、塾業界では自学塾が増えてきているのは、こういったことが理由なんですよ。

 

自らが考えて学んでいく・・・わからないことがあったら塾の先生に聞く・・・

こういった指導形態の塾が増えてきているんです。

 

自学がメインですから、生徒は自分で考えて行動しなくてはいけません。

自分のことなんだから自分で考えなさいというスタンスで指導しているのです。

 

このメリットは、この先も自学ができるようになるといったものです。

私も自学で成績を伸ばしたことがありますので、ツボにはまれば絶大な効果をもたらすことがわかります。

 

そもそも勉強というのは、教わらなくても自分で調べて進めることができます。

わからないからといって、諦めてしまう子というのは、そもそもが勉強できる以前の問題なんですよ。

 

あまり塾に依存してはダメですよ。

自分のことは自分で考えるようにしなくては、いざといったときに困ってしまいますからね。

 

私も教えすぎは辞めるように心がけています。

こう教えたら生徒はわかってくれるだろうと思っても、その教え方は生徒にはやりません。

簡単なやり方というのは、生徒の思考力を阻害してしまいますからね。

 

生徒が自主的に考えて行動できるような仕組みを、うちの塾でも取り入れたいところですが、生徒の自主性に頼るのは、かなり恐いんですよね。

いつかは試してみたいものですが、どうやったらうまく自学塾になるのか、検証が必要ですね。

 

自学こそ、一番の勉強方法であるというのは、私の意見でもあります。

そのためには、家庭学習をすることが何よりも大事ですからね。

とにもかくにも、家庭での勉強は必ずやらせてくださいね。

 

 

それでは、今日はこの辺で。