テスト前に極度に緊張するのは努力の表れ。

とある高3生の定期テスト前の授業のときです。

その子の顔が青ざめていたので、どうしたの?と声をかけました。

すると、「明日、テストで緊張しているんです。」と言っていました。

 

私はその言葉を笑い飛ばしました。

「何言ってんの、定期テストごときで緊張していたら、本番の入試で死んじゃうよ」と。

冗談半分、本気半分といった感じで声をかけました。

 

定期テストはあくまでも通過点でしかありません。

ただ、この子は推薦で大学を狙っています。

定期テストは内申点に直結しますから、心配する気持ちもわからないでもないです。

 

テストに極度に緊張するのは、努力をしてきたからなんですよね。

努力をした子は失敗を恐れます。

そりゃテストで高得点をとるために頑張ってきたんですから当たり前です。

 

しかし、こんな緊張は経験でなんとかなるんですよ。

この子の実情を少し話すと、小中とそこまで勉強してこなかった子なんですよ。

高校生になってから頑張り始めた子ではあるんです。

 

だから、経験値が圧倒的に足りないんです。

テストって場数をこなさないと、どうやって点数がとれるのかがわからないんです。

 

何度も試しては失敗して、反省して次に活かす・・・

これを繰り返すことで、テストへの恐れはなくなっていくんです。

 

何せ定期テストは次に活かすためのテストですからね。

入試のような後がないテストではないんですよ。

 

人は失敗をすることで、加減というのを学んでいくんです。

この子にとって、死ぬ気で頑張るという経験が乏しいので、定期テストで極度の緊張をしてしまうんです。

 

これは誰でも起こることです。

本番の入試で何事もなく成功する子の方が少ないんです。

だからこそ、こういう練習の範疇である定期テストで頑張る経験が必要なんです。

 

定期テストや単元テストが迫っているのに勉強を頑張らない子というのは、いざ頑張らなきゃいけないときに頑張ることができませんよ。

これは勉強だけでなく、社会に出てからも関わってくる問題です。

 

常に頑張るのが本当は立派なことですが、テストのようなイベントだけでも頑張ることは救いになるんですよ。

人には頑張らなきゃいけないときというのが、確実に存在しますからね。

そのときに、頑張れるか頑張れないかは、頑張った経験があるかどうかなんですからね。

 

 

それでは、今日はこの辺で。