物事の原理を知らないと、勉強はわからなくなっていく。

中1生の数学の授業のことです。

今は正負の数という分野を扱っているのですが、その応用問題で「平均」について解く問題がありました。

 

「平均」は小5で習う内容ですから、中1が知らないわけはないんです。

勉強が得意な子であれば、知っていて当然でしょう。

 

そこで、「平均」について数人の生徒に説明させてみました。

しかし、残念ながら「平均」について説明できる子はいなかったのです。

 

よく出た答えは「平均」の求め方でした。

「平均って、合計÷個数でしょ!!そんなの知っているよ」

とドヤ顔で答える子もいました。

 

私はそうじゃなくて、平均って何を求めているかわかる?と聞いたんですが、私の求める答えが出せた子はいませんでした。

ついでに、近くにいた中3にも質問してみましたが、答えられませんでした笑

 

別にこれは中1だけの問題ではなくて、学生全体の問題なんです。

そもそも小学校の先生がよくわかっていないんじゃないでしょうかね。

 

「平均」というのは「ならす」ということです。

全員が全く同じ点数をとったとしたら何点をとったのか・・・それが平均点です。

この概念が分かっていない子が多いのです。

 

まぁ、小学校の先生も「平均」の考え方は生徒に伝えているとは思いますけどね。

ただ、生徒自身が覚えてしまうのは、解き方だけで中身ではないんですよね。

 

このように中身を理解せずに、外面の計算方法を覚えていても応用問題は解けなくなっていきます。

思考問題というのは、物事の概念がわかっていれば、それをもとに考えて求めることができるわけです。

 

しかし、もともとの概念を知らなければ、何を依り代に考えていけば良いかがわからないんです。

これは高校に入ってから顕著に表れてきます。

 

そもそも高校数学の基礎は小学校の算数なんです。

すべては算数からつながっているんですよ。

ということは、小学校時代に算数が苦手な子というのは、高校数学を理解するのは難しくなるんです。

 

小学生のうちに遊んでばかりいる子が、有名大学に行けることはありません。

努力は継続して行われるものであり、中学・高校時代だけ勉強を頑張っても、真の力は身につかないんですよ。

 

これは数学に限らず、英語も国語も他の教科も同様です。

例えば、県名および県庁所在地が分からない子が、日本史が得意になるわけもないんです。

ちなみに、県名を覚えるのは小5です。

 

つまり、小5で勉強をサボった子は日本史が得意にはなれません。

なぜなら、日本史は日本国内で起こったことであり、その出来事が現在のどこの県で起こったかがわからなれば、真の理解には至らないのです。

 

他にも漢字が苦手な子は、すべての教科が不得意になる可能性があります。

どんな教科でも用語は漢字で表記されています。

その漢字の意味を知らなければ、用語の理解もできないでしょう。

 

英語でさえも、その単語の意味を漢字で覚えておかないといけないのです。

我々日本人はどうしても漢字で意味を理解していくんですよ。

 

それもすべては小学生の勉強に関わってきます。

小学校の勉強をサボればサボるほど、勉強はできなくなっていく・・・

これはとても大事なことですからね。

 

ぜひ肝に銘じて子育てをしてくださいね。

取り返しがつかなくなるかどうかは、その子をどう育てていくかにかかっていますからね。

 

 

それでは、今日はこの辺で。