一時期、問題視されていたモンスターペアレンツの言い分として、こんな文句がありました。
それは「学校は子どもの躾もしてくれるんじゃないの!!」
というものです。
これを聞いた当時は、こんなことを言う親がいるのか!とショックでした。
甘やかされて育った世代が親になると、こんなことになるのかと驚きましたね。
まぁ、最近もめちゃくちゃな要求をする親はいるとは思いますけどね・・・
あたり前のことですが、学校は子どもの躾をするところではありません。
もちろん挨拶の仕方や、モラルの指導などはすると思いますが、それは社会生活で大事な知識だから指導するのであり、躾として指導するのではありません。
最低限の躾は親がやるべきことであり、それを学校に丸投げするのはどうかと思います。
同様のことだとは思いますが、子どものペンの持ち方や漢字練習のやり方、ノートの使い方を指導するのは、学校ではなく親がやるべきだと私は思います。
これを学校任せにしていては、最低限の勉強の姿勢は身につくことはないでしょう。
担任の先生によっては、勉強の姿勢を教えてくれる人もいるでしょう。
しかし、それは善意でやっていることであって、義務でやらなくてはいけないことではないのです。
例えば、箸の持ち方は家で指導しますよね?
食卓で少しずつ、どうやって箸を持てばいいのかを指導していくわけです。
その指導ができるのに、鉛筆の持ち方を指導できないことはないでしょう。
他にもトイレの仕方や歯磨きの仕方、自転車の乗り方だって親が教えるものじゃないんでしょうか?
それらができないと社会生活に支障が出ると思っているから指導しているのだと思いますが、それくらいの指導はどんな親でもできるのです。
これもあたり前のことですが、勉強の基本姿勢が身についていない子が勉強ができるようにはなりません。
ペンの持ち方がいい加減な子は、字そのものが汚くなりミスを重ね続けます。
正確に覚えることができないわけですから、テストだって間違えだらけになるでしょう。
それでは、高得点をとることはできないでしょうね。
これは、才能の問題なのではなく、親の指導不足なんですよ。
最初が肝心とはよく聞くフレーズだとは思いますが、勉強だって最初が肝心なんです。
例えば、サッカーの基礎が身についていない子が試合で使われると思いますか?
パスやシュートの基礎がない子が試合に出たら、試合で活躍するどころかチームメイトに迷惑をかけつづけるでしょう。
パスしてもボールはあらぬ方向にとび、シュートしてもゴールをかすりもしない・・・
勉強だって同じで、漢字練習したって汚い字だから間違えて覚えてしまう・・・
計算したって、途中式が汚すぎて何を書いてあるかがわからない・・・
こんな状態で勉強ができるようになるわけがないんです。
子どもの学力を気にするなら、まずは勉強の基本姿勢ができているのかを確認してください。
自分の子の基本姿勢ができていないなら、まずはそこから改善するべきなんです。
私は何百人の生徒を指導していきましたが、成績の良い子で基本姿勢ができていない子はいませんでしたよ。
汚い字の子はいましたが、それでも周りが認識できる程度には読める字でしたしね。
だから、テストでは満点がとれていましたよ。
逆に、成績が低い子であっても、字がきれいな子は伸ばしがいがあります。
字がきれいならば、用語を覚えるのも容易になりますし、ミスもしないですからね。
少しずつ理解が進んでいけば、成績を上げるのなんて簡単です。
何事も大事なことは基本です。
まずは、そこから改善することから始めて下さいね。
それは躾するのと同じことなんですから。
それでは、今日はこの辺で。