大手の個別指導塾は、とにかく授業をとるように勧めてきます。
入塾面談で成績表を見ながら、講師は「数学と英語が理科が弱いですね~では、週3コマの授業でやっていきましょう。」と話をしてきます。
こちらが、「いや3コマは料金的に無理なんで、数英の2コマでお願いします」と言うと、「じゃあ、そうしましょう。」と快諾してくれます。
この時点で罠に引っかかっているんですが、まぁ、それは置いておきます。
次のテストが行われ、成績表が返ってきても、成績はビクともしていません。
ま、これは時間が短すぎてよくあることなので仕方がないです・
ただ、その後も成績は上がらない、もしくは上がってもちょっとだけということが続きます。
そして、中3の夏期講習が近づいてきて、塾で三者面談が行われます。
そこで、講師は「う~ん、授業数がこれだと成績が上がらないみたいですね。じゃあ、夏期講習はもっと授業数を増やしましょう」と勧めてきます。
授業数を増やすと、ここまでのカリキュラムが復習できるとメリットを説明してきます。
さらに増やすと、もっと細かく説明を受けることができると伝えてきます。
で、最後に費用に関して説明を受けるのです。
「えっ、こんなに払うのは無理です・・・」と言うと、講師からは「週2コマで成績が上がらないんですよ。だったらもっと授業をとらないと、成績は上がりませんよ!高校にだって不合格になってしまいますよ」と粘られます。
そして、何度も説得されると、「?」が頭につきながらも夏期講習を申し込んでしまうのです。
もやもやは晴れないまま、何とか元をとろうと、子どもに塾に行くように促します。
毎日4時間以上塾があるわけですから、子どもはヘトヘトになりながら、塾に通うんですよ。
これで成績が上がればまだいいんですが、ほとんどの子が成績を上げることなく、講習を終えます。
そして、講師はこう言うのです。
「夏の成果が出るのは3ヶ月後です。まだまだこれからだから頑張っていきましょう」と。
夏期講習の3ヶ月後はもう12月です。
もし、成績が上がらずに、高校合格も怪しくなってきても、そこから塾探しは難易度が高いです。
良い塾ほど募集を停止しているものですし、その時期に入れる塾というのは、パッとしない塾ばかりです。
そもそも、12月から塾を探すのもおっくうですので、大体の人は個別指導塾に残るんですよね。
で、一応高校は合格できます。
散々脅してきても、高校なんて合格はできちゃうもんなんです。
そして、この個別指導塾は「合格おめでとう、よく頑張ったね!!」と賛辞を言ってくるのです。
このように高額なお金を払って個別指導塾に通い続ける人は多いんです。
ここで問題なのは、個別指導塾は「授業数と成績が比例する」と勧めてくることです。
授業を多く受ければ、成績は上がる・・・それが大きな間違いなんですよ。
そもそも授業を受けても復習しないと意味はありません。
どれだけ授業中理解したところで、実際に問題が解けなければ何の意味もないんです。
大事なのは授業数ではなく、授業に演習する時間を設けることなんですよ。
授業で習ったことを何度も演習して初めて、授業で習ったことを習得できるんです。
立て続けに授業だけ増やしたってムダなんですよ。
もし、授業中に演習をしているのであれば、そんなのお金を払う必要はないですよね?
しかし、個別指導塾の多くは1時間目は説明をし、2時間目はその演習を行うなんてことを行っています。
それでガッチリお金をとっているのです。
もちろん、塾で勉強を管理しているのですから、お金が発生するものです。
しかし、演習だけなら、各自にやらせた方が圧倒的に効率はいいんです。
まぁ、授業が終わってしまえば遊びに行ってしまう子も多いですからね。
一概に授業中に演習をすることは間違ってはないんですけどね。
とはいえ、授業は必要最低限でいいのだということを覚えておいてください。
授業を塾でやったら、夜に家でその演習を行わせましょう。
家でできることは親がやらせるのです。
それだけで法外な金額を請求されることはなくなるでしょう。
すべて塾にお任せするというのなら、大変高額な講習費用には目をつぶって下さいね。
ちなみに、当塾も7月後半から夏期講習を実施します。
うちの方針は最低限の授業しか行わないことです。
ただ、演習は各自にしっかりとやってもらいますけどね。
それでは、今日はこの辺で。