問題を解く上で大事なことは、その問題で何が問われているのかを理解することです。
問題が何を聞いているのかがわからなければ、正解なんて出せるわけもないのです。
中3生の過去問の添削をしているとよくわかります。
特に国語の作文や英語の作文などは、文が長いからこそ、その欠陥が見えてくるのです。
多くの生徒が問題で何を聞いているのかを理解しないで答えを書きはじめます。
理解しないで書いているものだから、その作文の内容が全然答えにそぐわないのです。
私は添削をしながら、問題が何を聞いているのかを説明します。
そこで初めて生徒はどういう答えを書かなければいけないのかに気づくのです。
作文系統の問題は、問題の最後に置かれていることが多く、時間が差し迫っている中書かないといけません。
かなり時間がない状態で書くものですから、問題の意味をしっかりと解釈することなく、書き始めてしまうのです。
もちろん、問題にそぐわない答えは大きく減点されるか、採点すらされません。
せっかく字数が足りていても、答えの主旨が間違っていれば正解になるわけがないんです。
ではどうしたら、問題の意味をとらえることができるのでしょう。
それは、問題と対話をすることで成し遂げることが可能になります。
単純に言えば、問題をしっかりと読み込むことなんですが、それだけではなく問題文が何かを語りかけてくるかのように想定して、問題を理解しようとするのです。
これは普段の会話を想像してもらえれば分かると思います。
親が子どもに何かを尋ねます。
例えば、「今日、学校どうだった?」と子どもに聞きます。
「○○ちゃんが給食おかわりしていたよ」と子どもが答えるとします。
これって会話が成立しているでしょうか?
ここで親が「ふ~ん」と答えてしまえば、子どもは会話が成立していると勘違いしてしまいます。
ここでやらないといけないのは訂正することです。
「○○ちゃんのことを聞いているわけでも、給食のことを聞いているわけでもないよ・・・学校がどうだったかを聞いているの。」と訂正するべきでしょう。
しかし、これは質問をしている方も悪いですね。
漠然と学校どうだった?と聞いているから、答える方も何でもいいから答えようとなってしまうのです。
そうではなくて、今日の部活はどうだった?とか学校楽しかった?と具体的に質問をしてあげるのが正解でしょうね。
このように会話では、少々間違った認識のまま進められてしまう傾向があります。
ただ、入試の問題文はそんなことはありません。
明確に何が問われているかがわかるように、漠然とした言い方や省略した言い方はしないように心がけられています。
だからこそ、その問題が何を聞いているのかを理解する読解力が必要となるのです。
問題文は長い文で構成されています。
しかし、それは解答者に間違った認識を与えないようにしているからなのです。
それを面倒くさがって読まないようにすると、問題の主旨をとらえることは絶対にできないでしょう。
点数を上げるためには、正解を出さないといけません。
正解になるために大事なことは問題に正確に答えることなんですよ。
基本過ぎることですが、おろそかになっている人が多いので注意してもらいたいですね。
それでは、今日はこの辺で。