では、昨日の続きを書きますね。
⇒「中学まで指導できる塾と、高校まで指導できる塾との違い その1」
私は3つめの塾に転職をしました。
ここでは1年目は校舎長の下に配属され、そこでみっちり校舎の運営方法をたたき込まれました。
当時の上司から何度も叱られましたね~。
今でこそ頼もしい先輩の1人ではありますが、当時は恐ろしかったです笑
その塾は集団授業がメインではあるんですが、個別指導も同時にやっていて、今までの経験が活かせましたね。
1年目は数学と理科をメインに授業をしましたが、自分が校舎長になってからは少しずつ他教科も指導するようになりました。
しかも、この塾は高校生まで指導していたので、初めて本格的に大学受験に向けた指導を行ったのです。
最初は指導方法も分からない状態でしたが、研修に参加するなどして少しずつ授業ができるようになりました。
数学と英語のみではありますが、高校生にも指導できるようになったわけです。
そして、私はほとんどの塾のノウハウを知ることとなり、それから自分の塾を開くべく独立を果たしたのです。
で今に続くわけですが、自分で独立して初めて中学まで指導できる塾と、高校まで指導できる塾に違いがあることに気づいたのです。
私が2番目に勤めた塾は「中学まで指導できる塾」でした。
ここでの目標は、とにかく高校に合格させることです。
ギリギリ合格でも構わないので、なんとかして高校に合格させればいいのです。
なぜなら、生徒が高校生になっても指導はしないからです。
高校に入ったら自分の力でやっていけよ。と半ば放り投げた感じで生徒を見送っていたんですね。
そして、3番目に勤めた塾は「高校まで指導できる塾」だったのです。
ここでは、高校合格で終わりません。
その後も生徒の面倒を見ることになるので、高校生になっても指導できるように促しました。
生徒に働きかけ、高校でも継続するように促すわけです。
とはいえ、高校に合格させることは大事なことではあったので、とにかく高校に受からせることが至上命題でした。
だからこそ、ギリギリでもいいので、高校に受からせていました。
しかし、その後、そのツケが回ってくるのです。
まず、生徒はその高校の授業についていけなくなります。
塾の授業でケアはしていきますが、もともとの学力が足りていないので、テストで点数がとれないのです。
そうなると、少しずつ成績は下がっていきます。
大体、真ん中から下の順位の子が多くなるのです。
もちろん、その順位では大学進学の希望が薄くなります。
第一志望の大学に進学することが叶わず、第2志望、滑り止めの大学に進学する子が多かったのです。
このように、高校まで指導できる塾で経験を積むと、中学まで指導できる塾の恐ろしさを感じるのです。
中学まで指導できる塾は、高校生になった生徒の面倒は見ません。
後は自分でやれよと放り投げるわけですから。
そういう子たちの中で、成功できるのは自分の力で成長できる子だけです。
しかし、塾というのは生徒を塾に依存させようとするものです。
なかなかその呪縛からは抜けることができないでしょう。
今、私はその失敗から中学生に、高校に進学してからも通用する力を身につけさせようとしています。
高校に合格させるのも、ギリギリ合格なんて狙わせません。
余裕で合格できるくらいでないと、高校で落ちこぼれになってしまうのですから。
中学まで指導できる塾のすべてが悪いとは思いません。
少なくとも、高校に行ってからも通用するだけの力を身につけさせてほしいですね。
せっかく進学校に合格させるのであれば、どうせなら良い大学に通ってもらいたいですしね。
目の前の指導ではなく、先を見据えた指導をしてくれる塾が多くなればいいなと切に思います。
それでは、今日はこの辺で。