塾のいいところというのは、詳しく説明してくれて、やり方を教えてくれるところです。
そのやり方通りにやっていれば、問題を解けるようになりますし、テストの点も上がってくることと思います。
しかし、これは悪いところでもあるのです。
塾で教えてもらうことというのは、ムダを省いたものです。
短い時間に教えきらないといけませんので、ムダを省いた説明をしないといけないのです。
特に、数学と英語はムダを省いた説明をすることが多いです。
ムダを省いている説明だからこそ、簡潔に生徒に説明が伝わるのです。
これは塾講師が今までに試行錯誤してきた成果なのです。
つまり、言い換えれば塾講師の努力の結果であり、生徒の努力は含まれていないのです。
このように心地いい説明を受けて、勉強ができるようになると、塾に依存することが始まります。
すると、自分で考えることを怠けてしまい、塾の先生の言いなりになってしまうのです。
しかも、学校の授業を聞かなくなることさえありえます。
塾の説明の方がわかりやすいのですから、学校の授業なんて聞く必要がないと考えてしまうのです。
そうすると、学校の通知表の評価が下がったり、学校の先生の心証が悪くなったりします。
学校の先生に目をつけられると、すぐに通知表の「関心意欲態度」の項目が悪くなります。
授業を聞いていないということは積極的に学校の授業に参加していないことになってしまうからです。
では、どうしたらこういう塾の悪い影響が出にくくなるのでしょうか?
それは、子ども本人の学習意欲にかかってきます。
例えば、塾で成績が上がったとします。
それは喜ばしいことではあるんですが、それで満足はしてはいけないのです。
自分はここまででいいと制限をつけてしまうと、それ以上伸びようとはしなくなってしまいます。
そうなると、自分で考えることを止めてしまい、塾に依存し始めてしまいます。
だって、その方が楽だからです。
一方で、学習意欲が高い子は、少々成績が伸びてもさらなる高みを目指すようになります。
自分の限界など決めずに、どこまでも成績をあげていくのです。
塾に依存しないことこそ、その子の可能性を伸ばすことになってきます。
塾側の人間がこんなことを言うのはおかしいとは思いますが、大事なことは塾は利用するところであって、依存するところではないということです。
塾の依存はしないようにしましょう。
むしろ塾が必要なくなるくらいの成長を果たしましょう。
そうすれば、受験で失敗することなく、第一志望の高校・大学にしんがくできるようになりますからね。
それでは、今日はこの辺で。