前までの私は、生徒が高校に入れればいいと思っていました。
大事なことは合格させることであり、それ以降は自分で頑張ってくれ!と思っていました。
しかし、それだけではダメだということに、少しずつ思い知らされることになったのです。
私は、高校に進学してから少しずつ成績が落ちていく子たちを見てきました。
高校は同じ学力を持った子たちの集まりです。
中学では上位にいたとしても、高校に入ってからも上位でいられる保証はないのです。
定期テスト毎に順位は下がっていき、模試では解けない問題が多くなります。
そうなると、ちょっと努力したくらいでは成績が上がらなくなるので、ますます勉強から遠ざかり成績は行き着くところまで下がっていきます。
ただ、こういう子達の多くが、中学時代にそこまで頑張らずとも成績を上げてきた経験があるのです。
だからこそ、高校でどう頑張っていいのかがわからない・・・
成績の上げ方がわからないのです。
挙げ句の果てには、直前に頑張れば何とかなるだろ!と考えるようになり、高3になるまで本気で勉強しようとはしないのです。
それが手遅れだとは知らずに・・・
そういう悲しい現実を目の当たりにして、私は少しずつ考えを改めるようになりました。
本来なら高校に入ることがゴールではないのです。
その先に進むこと、つまり大学に進学することがゴールのはずなんです。
まぁ、厳密にいうと、大学に進学してもゴールではないですけどね。
しっかりとした社会人になり、独り立ちすることがゴールなのかもしれません。
高校はあくまでもゴールへ向かう通過点にすぎません。
まだ通過点に過ぎないのに、手を緩めていいはずがないんです。
最低でも大学に進学する力をキープしつつ、高校生活を過ごすべきです。
では、どうしたら高校での勉強についていくことができるのでしょうか。
それは、自学力を身につけることに他なりません。
人に頼ることなく、自分の力で突き進んでいく力が必要なのです。
そのためには中学での勉強で手を抜いてはいけません。
そして、ここまででいいという上限も決めてはいけません。
必要以上の力を中学時代に身につけておいた方がいいのです。
高校に入れるだけの力を身につけるだけではダメです。
そうではなくて、そこに入ってからついて行けるだけの学力を身につけないとダメなのです。
私が言うのもおこがましいですが、他塾の先生方にもこの方針を支持してもらいたいですね。
この地域の塾のほとんどが、高校に進学させることを目標にしている気がします。
ですが、それではこの地域の学力は上がっていかないのです。
理想の目標は、高校に入ってもついていける人材を育てることです。
各塾がそれを成し遂げれば、その高校の実力が上がっていくことでしょう。
中の生徒の質が上がってくれば、その高校の平均値もあがっていくのです。
地域の学力を上げるということは、私の目標の一つです。
とはいえ、私ができるのは、目の前の生徒をとにかく向上させることしかありません。
一人でも高校で活躍できるように、中学生時代にできるかぎり学力を向上させていこうと思います。
それでは、今日はこの辺で。