指導するときに「難しい」とは言わないようにしています。

とある小学生に算数を教えていたとき、図形の面積を求める問題で、式を作ることを徹底させていました。

式を作ることが苦手な子なので、何度も公式を確認して、考え方を伝え、なんとか授業中に式を作らせるようにしました。

 

しかし、この子にとって式を作るのは、難しいというのです。

生徒から「先生、むずかしいよ~」と言われたら、私はすかさず「難しくないよ!!」と否定します。

 

式を作ることに難しさを感じてしまったら、今後の算数・数学に支障が出てきてしまいます。

だからこそ、暗示もかねて「難しくない、簡単だよ」と私は言うようにしています。

 

また、とある中学生に理科を教えていたときのことです。

ある分野が終わりかかっていたので、次の分野の話をしていました。

そのとき、その生徒が「○○○(以前いた塾)の先生は、その分野は難しいと言っていました」と私に伝えてきました。

 

すかさず私は「う~ん、難しいところもあるけど、全体的には簡単だよ」と答えておきました。

生徒は「へ~そうなんですか」と言っていましたが、その分野は指導する先生のレベルによっては難しいと感じるのかもしれません。

 

以前の私も難しいとは感じていましたが、今では全く難しいとは感じません。

指導するコツも十分わかっていますし、生徒がつまずくところや、理解しにくい箇所も全部覚えていますしね。

そこだけ気をつければ、大して難しくはない分野なのです。

 

どんな分野にも難しいと思われる問題は存在します。

そういう問題の正答率は極端に低くなっています。

しかし、それ以外は特に難しくはないのです。

 

そもそも一つの分野すべてが難しいなんてことはありえません。

その分野の中にも難しい問題と易しい問題が混在しているのです。

もちろん、難しい問題に関しては私も「この問題は難しいよ」と生徒に言いますが、それ以外では「難しい」とは言わないようにしているのです。

 

先生が「難しい」と言ってしまうと、生徒は身構えてしまいます。

そうなると、その生徒にとって、変な壁ができてしまいますので、それを乗り越えるのに余分な力が必要になってしまうのです。

 

私が「簡単」と言ってしまえば、そういうもんだと思ってくれると思うのです。

ま、素直な生徒限定になってしまいますけどね。

 

小中の勉強において、特に「難しい」はないのです。

そこで「難しい」と感じてしまうと、高校の勉強ではついていけなくなってしまいますし。

高校は難易度に幅がありますので、どうしても「難しい」が出てきてしまいますしね。

 

ただ、それを伝えるためには、先生の技量は確かに大事になってきます。

若い頃の私はヘボ講師でしたので、教えるのが大変な分野は多かったですしね。

ただ、今では「なんで難しいと思っていたのだろう?」と思うほど、教え方がうまくなったと自負しています。

 

小中学校の勉強なんて簡単なんですよ。

それをあっさりと乗り越えてもらわなければ、高校で挫折してしまいます。

しっかりと基礎を固めた上で、高校に進学してもらいたいですね。

 

 

それでは、今日はこの辺で。