諸刃の剣とは両辺に刃のついた剣のことです。
相手を切ろうとすると、手前側の刃で自分が切れてしまう可能性がある。
そういう剣なんです。
塾の指導がまさにそれなんですよ。
教えれば教えるほど、生徒には悪影響が出てしまうんです。
良かれと思ってやったことなのに逆効果になってしまうということなんです。
塾の指導というのは、講師が長い年月をかけて編み出したものです。
それこそ、何人もの生徒に試して培ってきたものなんです。
毎年のように洗練され、よいものになっていく・・・それが塾の指導なんです。
それだけの年月をかけて研ぎ澄まされていく塾の指導は、かなり分かりやすいものになっていきます。
講師にとってはそれが商売道具であり、この技術を磨いていくのは講師の使命です。
生徒にとっても、無駄が省かれた塾の授業を聞けば、すぐに理解ができるでしょう。
本来なら分かりにくいことも、塾の講師のわかりやすい説明によってすぐに分かってしまうのです。
生徒にとっては、それはとても助かることだと思います。
自分で苦労することなく、難しい問題が解けるようになるわけですから、生徒にとっても楽しい経験でしょう。
ただ、これでは生徒自身の努力が必要なくなってしまうのです。
元来勉強というのは、人に教わってするものではありません。
自分で疑問に思ったことを、文献などで調べながら理解をしていくものなのです。
自分で苦労して勉強したことだからこそ、その分野についての理解は永遠に忘れることはなくなるのです。
そういう積み重ねを続けたものは、自学ができるということになり、自分で勉強しなくてはいけないときに自らの力で歩みを進めることができるのです。
しかし、塾は授業の手を抜くことはできません。
塾は生徒のために全力で授業をしてしまうものなんです。
だからこそ、塾の授業というのは、諸刃の剣と言えるのです。
塾に依存しすぎてしまうと、塾から離れた瞬間に成績が下がってしまいます。
それでは、何のために塾に入れていたのかが分からなくなります。
大事なことは塾に依存しすぎないことなんです。
塾の授業だけで満足するのではなく、家庭学習もしっかりとやらせるべきなんです。
その両立ができないと、それは単に塾に依存しているだけになってしまうんです。
何度もこのブログで書いていますが、塾から離れても自立できる人間に育てていきましょう。
そのためにも、家庭では子どもが勉強する時間をしっかりと確保するようにしてもらいたいのです。
塾に行きながら、塾に依存しないようになる・・・
それができれば、自学の力も身につけることができます。
塾に頼りっぱなしになることで得をするのは、塾側ですからね。
ある意味、生徒を洗脳して塾に通い続けさせるのが塾の手法なんですから。
塾は利用するべき場所であって、依存する場所ではありませんからね。
ぜひこういう考え方を身につけてほしいと思います。
それでは、今日はこの辺で。