他の塾から転塾してうちに来る子だったり、今まで勉強してこなかった子を見ると、ある特徴に気づきます。
それは問題を解くスピードが遅いことなんです。
問題を解くというのは、もちろん学習内容がわかっていないとできません。
もし、学習内容がわかっていない、もしくは理解不足だった場合は、テキストや教科書を見ながらでないと問題が解けません。
勉強が苦手な子というのは、調べながら問題を解くこと自体も苦手なのです。
問題文を読み、教科書やテキストを読み、そこから答えとなるものを考え、選んでくる。
そうしてやっと答えが書けるわけなんですが、勉強の苦手な子はそれに時間がかかりすぎて疲れてしまうんです。
そして、そうして勉強を続けても、他の子より進みが遅くなるのです。
普通の子が2時間で終わるような勉強も、3時間以上かかってしまったりするのです。
勉強が得意な子というのは、ある程度推測して問題を解くことができます。
教科書やテキストのどの辺に答えがあるのかが、なんとなくでもわかるので、すぐに答えを見つけることができるのです。
たとえ勉強が苦手だったとしても、日頃、しっかりと勉強をしている子なら、答えを見つけ出すことがすぐにできるようになります。
それができないというのは、単純に勉強した経験が少ないだけなんです。
うちの塾に通い始めると、大量の問題を解くことになります。
授業中はもちろん、宿題に課題に、小テストに確認テスト・・・様々な問題を解くことになるのです。
最初はのろのろと解いている子も、徐々にスピードが上がってきて短い時間で勉強を完了することができるようになってくるのです。
他の塾から転塾してくる子の中にも、最初は問題を解くのが遅い子がいます。
塾に通っていたにもかかわらず、そういう状況に陥ってしまっているのは、その塾が生徒に問題を解かせていないからなんです。
問題を解く経験を数多く積ませる塾に通っていた子は、問題を解くのはかなり速いです。
それと比較すると、圧倒的に問題演習をさせていない塾は確かに存在し、そういう塾から転塾してくる子は解くのが遅いのです。
ここで二人の生徒の例を紹介します。
一人は地元では有名な集団塾から転塾してきた子、そして、もう一人は自立型の塾から転塾してきた子です。
集団塾は学校の塾のように、黒板かホワイトボードで一斉に授業を行い、授業中に問題を解かせます。
自立型の塾は、塾に来たらまずはプリントを配布して問題を解かせます。
そして、わからないことがあったら質問をしなさいというやり方をしています。
さて、二人のどちらが解くスピードが速いと思いますか?
どちらかが速いのか、それともどちらも遅いのか、はたまた同じくらいなのか・・・
・・・・・・・・
・・・・・
・・・
では、答え合わせです。
問題を速く解くことができていたのは、後者の子なんです。
なぜなら、できるできないに関わらず、問題だけはかなり解いていたからです。
授業だけを行う集団塾は、授業で教えたら終わりということが多いです。
もし宿題も出さないのであれば、後は生徒の自主的に任せてしまいます。
そうなると、問題を解くことを自主的にやるのであればどんどん成績が伸びますが、やらない子は成績が伸びないんです。
つまり、塾で勉強はしても家で全く勉強しないのであれば、問題を解く経験自体が少ないため勉強のスピードは上がってこないというわけです。
ですが、これは訓練次第でなんとでもなります。
うちの塾は大変だろうがなんだろうが、問題を解かせることを優先します。
定期テスト前は学校ワークを繰り返し解かせますし、中3生は特別課題を毎日解かないといけません。
数多くの問題を解かせることで、その問題の用語を暗記するのはもちろん、解き方自体も体に覚え込ませることになるのです。
勉強は経験自体がなによりも大事です。
頭の中だけで妄想していても勉強はできるようにならないのです。
部活と同じですからね。
パスがうまくなるのも、ドリブルがうまくなるのも、シュートがうまくなるのも、レシーブがうまくなるのも、演奏がうまくなるためにも、毎日の練習が欠かせないでしょ?
勉強だって同じなんですからね。
勉強ができるようになるためには、勉強スピードを上げるようになりましょう。
スピードが上がってくれば、同じ時間勉強してもその濃さが違ってきますよ。
そのためにも、日々勉強してくださいね。
それでは、今日はこの辺で。