今日は茨城県の公立高校入試の合格発表日でした。
結果としては、うちの生徒は全員合格でした。
合格した中3生のみんなおめでとうございます。
とはいえ、そこまで素直に喜べない自分がいますね。
これは塾講師のエゴではあるんですが、不合格者のいない受験なんて価値がないように思えるんです。
今年の受験は不合格者自体いないものでしたから。
実際に不合格者が出たのは神栖高校で3名のみです。
この3名はどこかの教科で0点をとったのか、それとも校則違反をしていたのかでしょうね。
神栖高校は定員割れでしたが、素行不良の子は不合格になるのです。
今年のこの現象は少子化の影響ももちろんあるのですが、私立高校の授業料の援助が影響しています。
ほぼ無償化となった私立高校に進学することを決めた子が多かったのでしょう。
実際にうちの生徒も一人、部活推薦で私立高校に進学していますしね。
うちの塾では、受験に向けてかなりの勉強をやらせるのですが、今回の努力が合否に直結したのかは不透明です。
不合格者がいないわけですから、この努力が人よりも勝っていたかを証明できないのです。
とはいえ、この努力は決して無駄にはなりませんけどね。
今年度の子たちは、高校が定員割れを起こしているからといって手を緩めることはありませんでした。
そして、夏からずっと勉強を続けて成績を上げてきた子は、受験校を変えることはありませんでした。
そういう意味では、この努力は意味があったのかもしれませんね。
今、切実に思うのは、公立高校の定員をもっと少なくしてほしいということです。
何年も定員割れを起こしている高校は、もっと定員を削減して、少人数の指導にシフトすべきだと思います。
私が憂慮しているのは、定員割れが引き起こす子どもの学力低下です。
高校に入ることが容易になれば、それだけ努力の価値が薄れてしまうでしょう。
ただでさえ子どもの勉強のモチベーションが低下しているのですから、高校の状況がこのままなのは非常にまずいと思います。
不合格にならない受験のために誰が努力をするんでしょうか?
人は自分が不合格になりたくないから、受験勉強に勤しむのではないでしょうか?
もし、負けたとしてもそれを糧に人は成長するのではないでしょうか?
すぐには変革できないとは思いますが、できるだけ早くこの事態の打開をしてほしいですね。
完全に塾講師のエゴだとは思いますが、不合格者のいない受験なんて価値がないと私は思います。
努力が目に見えた成果につながるように、受験環境が正常になるように、変革を期待したいと思います。
それでは、今日はこの辺で。