先日、とある中3生が実力テストの結果が上がったといって、報告に来てくれました。
その子の点数は5教科合計で400点越えでした。
これって立派な点数ですよね?
成績表を見せてもらいながら、その子に「すごいね~」とほめました。
その後成績表をつぶさに見ていくと、保護者の欄に「頑張ってください!」と気合の入った文字が入っていました。
私もちょっとびっくりして、「頑張ってくださいってどういうこと?」ってその生徒に聞いてみました。
すると、その生徒から「あ~、450点とらないとダメみたい・・・」と驚くべき返答が。
その子の保護者は450点をとらないと満足しないみたいなんです。
これを聞いて、私も目から鱗が落ちるようでした。
「たしかに、ここで満足してもらっても困るわな・・・」と私も考えなおされました。
なぜなら、この子の潜在能力は450点を狙えるだけのものを持っているからです。
高得点をとっている子やその家庭というのは、その点数に慣れていきます。
すると、その点数自体に満足しなくなるのです。
上があるのだからそれを目指してやっていくのは大事なことです。
他にも、以前いた生徒でこんな子がいました。
その子は高校生だったんですが、その高校で2位の成績をとってきたんです。
その高校は進学校ですから、その2位になるのは並外れた努力が必要になります。
私はその結果を見て「すごいじゃん!2位は立派だよ、頑張ったね」とほめました。
ただ、その子は不満気な顔を見せて「いや、今回は1位を狙っていたから悔しい」と返してきたのです。
生徒の中には5教科合計350点を超えて喜んでいる子がいる一方、5教科合計400点を超えても喜ばない子がいるのです。
これはあくまでも目線の違いです。
どこに目標を立てているかで決まるのです。
周りからあまりに高い目標を設定されるのは、子どもにとってプレッシャーになりかねません。
しかし、あまりに期待をかけないのもどうかと思います。
子どもの可能性というのは、その子の目線によって変わってきます。
そして、周りの期待によっても変わっていきます。
頑張り次第で伸びる可能性があるのですから、過小評価だけはしないでください。
成績上位の人たちが現状に満足せず頑張っているわけですから、成績中位の人はそのことを理解した上で人一倍頑張らないと、抜かすことはできませんよ。
受験は競争ですから、成績上位の人たちに追いつかないと合格はできませんからね。
それでは、今日はこの辺で。