兄弟姉妹は一人ひとりが別人だと思った方がいい。

うちの塾では兄弟や姉妹を引き続き指導することがあります。

兄や姉が塾を卒業した後、その下の子の面倒を見るのです。

そして、その下の子を見ているとき、保護者様からある相談を受けます。

 

それは、「下の子は上の子と同じようにしてくれないんです」という相談です。

私自身は未婚ですので、子どもはいません。

だから子育ては全くしたことがないのですが、今までいろいろな子を見てきたのでその経験値は高いです。

 

長年、塾講師をしてきたからこそわかることがあります。

それは、「下の子と上の子は全く違う人間なのだ」ということです。

下の子を上の子と同じように考えてはいけないのです。

 

考えてもみてください。

上の子しかいなかったとき、その子に100%の愛情を注いでいたのではないでしょうか?

その子の子育てが初めてなわけですから、100%どころか120%の力を注いでいたのではないでしょうか。

 

ですが、下の子ができたとき、上の子と同じくらい愛情を傾けてあげましたか?

それは物理的に不可能だと思います。

 

下の子ができたからといって、上の子がいなくなるわけではありません。

下の子の方が手がかかるので、上の子よりも愛情を傾けなくてはいけませんが、それは10ではないはずです。

 

簡単に見積もっても、上の子と下の子の愛情の比率は3:7といったところでしょうか。

確実に下の子にかける愛情7は上の子にかけていた愛情10と違うのです。

であれば、下の子は上の子とは違くなって当然だと思います。

 

そして、それは子どもの数が増えるごとに減っていきます。

基本的に上の子にかけた愛情とは違うのですから、下の子に上の子と同じような期待をかけるのは無茶というものです。

 

下の子は上の子と違うのですから、同じように見てはいけないのです。

下の子はそれなりの愛情しか受けていないのですから、親の期待通りの成長はしないでしょう。

 

でも、下の子にもよいことがあります。

それは、上兄弟に面倒を見てもらえるということです。

上兄弟が面倒見のいい子であれば、下の子の面倒をある程度は任せてもいいかもしれません。

 

そして、このような状況下では、下の子は上の子に対して憧れをもつようになります。

下の子が上の子と同じ習い事を習いたがり、そして、同じ習い事をすると上の子を抜いてしまうなんてことがよくあります。

スポーツ界では、大成するのが下の子の方がだったという場合が多いのです。

 

このように下の子は別物と扱わないとダメですし、比較するのは下の子に失礼です。

上の子は上の子、下の子は下の子のように別人格として扱うのが正しいのだと私は思います。

 

下の子に何か不満があったとしても、上の子よりも優れていることがきっとあるはずです。

決して同じ物差しで測ることがないようにお願いします。

 

ちなみに、私が好きなのは下の子だったりします。

意外と下の子の方が根性があることが多いんですよね。

上の子はまじめな子が多いんですが、心が弱い子も多いです。

 

とはいえ、手がかかるのは圧倒的に下の子です。

まぁ言うことを聞かない子が多いんです。

でも、私の言うことを素直に聞くようになったとき、かわいいと感じてしまうんですけどね。

 

 

それでは、今日はこの辺で。